なぜ、今なのか?
テラヘルツ波帯は、次世代5G/Beyond5G通信、高精度センシング、IoT機器における大容量・高速データ伝送の基盤技術として期待されています。既存の電子部品では対応が難しいこの周波数帯に対し、本技術は極めて薄いフィルム構造で高性能を実現。製造業の省人化ニーズも高まる中、簡易なプロセスで高性能部品を量産できる可能性を秘めます。2035年8月5日までの独占期間は、導入企業に長期的な先行者利益と市場での確固たる地位をもたらすでしょう。
導入ロードマップ(最短18ヶ月で市場投入)
技術適合性評価と基礎設計
期間: 3ヶ月
導入企業製品への本技術のテラヘルツ帯特性適合性を評価し、カスタム設計要件を定義。シミュレーションと初期プロトタイピングの準備を実施する。
プロトタイプ開発と性能検証
期間: 6ヶ月
評価に基づいたシート型メタマテリアルのプロトタイプを開発。テラヘルツ波帯での光学特性、電磁波特性、FOM等の実測性能検証を実施し、設計の最適化を進める。
量産化プロセス確立と製品統合
期間: 9ヶ月
検証済みの設計を基に量産プロセスを確立。既存の製造ラインへの組み込み試験、歩留まり改善、最終製品への統合と市場投入に向けた準備を行う。
技術的実現可能性
本技術はフィルム状の誘電体基板に金属ワイヤーアレーを形成する構造であり、既存のフレキシブルプリント基板(FPC)製造ラインや半導体プロセス技術の応用で製造できる高い親和性を持つ。これにより、新たな大規模設備投資を最小限に抑え、既存生産体制へのスムーズな組み込みが技術的に実現可能である。
活用シナリオ
本技術を導入した場合、テラヘルツ帯通信モジュールの設計自由度が大幅に向上し、製品の小型化・軽量化が最大30%可能になる可能性があります。これにより、これまで大型化が課題であった高性能通信機器をウェアラブルデバイスや小型IoT機器へ展開できると推定されます。結果として、新たな市場セグメントへの参入機会が創出され、年間売上高を15%以上拡大できる可能性があります。
市場ポテンシャル
グローバル3兆円規模
CAGR 30.0%
テラヘルツ波帯の技術は、5G/Beyond5G通信、高精度センシング、医療・非破壊検査など、多岐にわたる産業での応用が期待されており、今後数年間で急速な市場拡大が見込まれます。本技術のシート型メタマテリアルは、テラヘルツ波帯での高効率な波長制御を、フレキシブルかつ薄膜構造で実現可能であり、従来の技術では困難だった製品設計の自由度と小型化を両立させます。これにより、ウェアラブルデバイスや小型IoT機器、ドローン搭載センサなど、新たなユースケース創出を加速させる可能性を秘めています。市場全体がグローバルで3兆円規模への成長が見込まれる中、本技術が有する先駆性と2035年までの独占期間は、導入企業がこの成長市場において確固たるリーダーシップを確立し、長期的な収益基盤を築くための強力な機会となるでしょう。
🌐 次世代無線通信デバイス 約1兆円(2030年予測) ↗
└ 根拠: 5G/Beyond5Gの周波数拡張やIoTデバイスの普及に伴い、テラヘルツ波帯を活用した高速・大容量通信が不可欠となる。本技術は小型・高性能部品として、基地局や端末の高周波モジュールに採用される可能性が高い。
🚗 車載レーダー・センシング 約5,000億円(2030年予測) ↗
└ 根拠: 自動運転技術の進化には、より高精度な障害物検知や環境認識が求められる。テラヘルツ波レーダーは霧や悪天候下でも高い分解能を発揮し、シート型レンズはアンテナ小型化に貢献する。
🏥 ヘルスケア・非破壊検査 約3,000億円(2030年予測) ↗
└ 根拠: テラヘルツ波は生体透過性がありながら非電離放射線であるため、医療診断や医薬品検査、食品・素材の品質管理などの非破壊検査分野で新たな応用が期待される。
技術詳細
電気・電子 機械・部品の製造 その他

技術概要

本技術は、テラヘルツ波帯で300を超えるFigure of merit (FOM) を達成するシート型メタマテリアルおよびシート型レンズに関する。誘電体フィルム基板の表面と裏面にそれぞれ、細長い金属製の第1ワイヤーアレーと第2ワイヤーアレーを形成。これらのワイヤーは特定のパターンで配置され、誘電体基板の厚さやワイヤー長がテラヘルツ波の共振特性に最適化されている。これにより、波長よりも遥かに小さい構造で電磁波を高度に制御し、屈折率や誘電率を自由に設計できる。従来の大型な光学系や導波路に代わり、極めて薄くフレキシブルな形態で高性能なテラヘルツ波デバイスを実現することが可能となる。

メカニズム

本技術の核心は、誘電体基板の上下に形成された微細な金属ワイヤーアレーによって、テラヘルツ波の電磁気的応答を局所的に操作する点にある。誘電体基板を挟む形で配置された第1・第2カットワイヤーは、入射するテラヘルツ波と共振することで、実効的な誘電率や透磁率を大きく変化させる。特に、ワイヤーの長さlが設計周波数で共振するように調整され、誘電体基板の厚さd(約50μm)と相まって、極めて高いQ値と低損失を実現。これにより、テラヘルツ波を効率的に集束・透過・屈折させ、300を超える優れたFOMを達成する。この超薄型構造が、広範な応用分野での実装を可能にする。

権利範囲

本特許は、先駆的な技術であるにも関わらず、審査官が先行技術文献を0件しか引用できないという極めて稀な状況を経験し、高い新規性・進歩性が認められました。一度の拒絶理由通知に対し、専門的な知見を持つ弁理士法人RYUKA国際特許事務所が的確な意見書と補正で対応し、権利化を達成。このプロセスは、権利の無効リスクが低く、将来的な事業展開において強固な法的基盤を提供します。請求項も6項と十分な広がりを持ち、他社の追随を効果的に防ぐポテンシャルを有しています。

AI評価コメント

AI Valuation Insight:
本特許は、先行技術文献0件という極めて高い独自性と新規性を有し、市場でのブルーオーシャンを築くポテンシャルを示唆しています。請求項も6項と十分な範囲を確保し、有力な代理人が権利化を支援。拒絶理由通知も一度で克服しており、権利の安定性と強度は非常に高いSランク評価です。
競合優位性
比較項目 従来技術 本技術
部品の小型化・薄型化 製造は可能だが大型化しやすい。 ◎ 誘電体フィルム上で極薄構造を実現、大幅な小型化・軽量化
テラヘルツ波帯での高効率性 伝送損失や共振Q値に限界あり。 ◎ FOM300超を達成、極めて高いエネルギー効率と性能
製造容易性・量産性 精密加工が必要で高コスト。 ○ フィルム基板上のワイヤーアレー形成、既存FPC技術応用で量産性向上
設計自由度・フレキシブル性 曲面や柔軟な形状への対応が困難。 ◎ シート型により設計自由度が高く、フレキシブルデバイスへ応用可能
経済効果の想定

高周波通信デバイスの製造ラインにおいて、年間約10億円の製造コスト(人件費、材料費含む)がかかると仮定する。本技術のシート型メタマテリアル導入により、部品統合と製造プロセスの簡素化が実現し、製造リードタイムを15%短縮し、製造に関わるコスト全体を年間12%削減できる可能性がある。これにより年間10億円 × 12% = 1.2億円のコスト削減効果が期待される。

審査プロセス評価
存続期間満了日:2035年08月05日
査定速度
出願から特許査定まで約4年2ヶ月と標準的な期間だが、一度の拒絶理由通知を意見書と補正で乗り越えており、権利化への戦略的対応力が示されている。
対審査官
先行技術文献が全く引用されていない稀有なケースであり、審査官ですら本技術の直接的な類似例を発見できなかったことを示唆する。このことは、技術の新規性と独創性が極めて高いことを強く裏付けている。
審査過程で先行技術が皆無であったことは、本技術が真に先駆的な領域を切り拓いている証拠。一度の拒絶理由通知も適切な補正と意見書提出により克服し、権利範囲を堅固に確立している。これは、導入企業が市場で強力な優位性を確立するための確かな基盤となる。

審査タイムライン

2018年08月03日
出願審査請求書
2018年08月17日
手続補正書(方式)
2018年10月17日
手続補正書(方式)
2019年06月11日
拒絶理由通知書
2019年08月06日
意見書
2019年08月06日
手続補正書(自発・内容)
2019年08月27日
特許査定
基本情報
📄 出願番号
特願2015-154943
📝 発明名称
シート型メタマテリアルおよびシート型レンズ
👤 出願人
国立大学法人東京農工大学
📅 出願日
2015年08月05日
📅 登録日
2019年10月11日
⏳ 存続期間満了日
2035年08月05日
📊 請求項数
6項
💰 次回特許料納期
2026年10月11日
💳 最終納付年
7年分
⚖️ 査定日
2019年08月19日
👥 出願人一覧
国立大学法人東京農工大学(504132881)
🏢 代理人一覧
弁理士法人RYUKA国際特許事務所(110000877)
👤 権利者一覧
国立大学法人東京農工大学(504132881)
💳 特許料支払い履歴
• 2019/09/11: 登録料納付 • 2019/09/11: 特許料納付書 • 2022/09/01: 特許料納付書(自動納付) • 2022/09/30: 年金領収書、年金領収書(分納) • 2023/09/01: 特許料納付書(自動納付) • 2023/09/29: 年金領収書、年金領収書(分納) • 2024/09/01: 特許料納付書(自動納付) • 2024/09/24: 年金領収書、年金領収書(分納) • 2025/09/01: 特許料納付書(自動納付) • 2025/09/22: 年金領収書、年金領収書(分納)
📜 審査履歴
• 2018/08/03: 出願審査請求書 • 2018/08/17: 手続補正書(方式) • 2018/10/17: 手続補正書(方式) • 2019/06/11: 拒絶理由通知書 • 2019/08/06: 意見書 • 2019/08/06: 手続補正書(自発・内容) • 2019/08/27: 特許査定 • 2019/08/27: 特許査定
参入スピード
市場投入時間評価
2.5年短縮
活用モデル & ピボット案
📝 ライセンス供与モデル
本技術をライセンス供与し、テラヘルツ帯通信モジュールや高精度センサーを開発するメーカーからロイヤリティを得る。導入企業は、革新的な製品の早期市場投入により競争優位性を確立できる。
📦 部品提供モデル
本技術を用いたテラヘルツ帯対応のシート型レンズやアンテナモジュールを製品化し、次世代通信機器やIoTデバイスメーカーへ部品として提供する。高性能・小型化ニーズに応える新たなサプライヤーとしての地位を確立する。
🤝 共同開発・ソリューション提供モデル
本技術を活用し、特定の産業向け(例:自動車の車載レーダー、医療用非破壊検査装置)に特化したテラヘルツソリューションを共同開発・提供する。高付加価値なシステムインテグレーションにより収益を最大化する。
具体的な転用・ピボット案
🛰️ 宇宙・防衛
小型衛星搭載通信モジュール
テラヘルツ波帯は広帯域通信に適しており、小型軽量なシート型メタマテリアルは、重量や体積が厳しく制限される超小型衛星やドローンに搭載される高性能通信モジュールに応用可能。宇宙空間での高速データ伝送を実現する。
💻 VR/ARデバイス
次世代ARグラス用アンテナ・センサー
VR/ARデバイスの小型化・軽量化には、内部部品の薄型化が不可欠。本技術のシート型レンズは、テラヘルツ帯の高精細センシングやジェスチャー認識用アンテナとして、スマートグラスのフレーム内部に目立たず統合できる可能性がある。
🏭 工場IoT/スマートファクトリー
生産ライン向け非接触検査・モニタリング
テラヘルツ波は非金属材料の内部検査に適しており、シート型レンズは生産ラインに組み込むことで、製品の品質検査やプロセスモニタリングを非接触かつリアルタイムで行う高精度センサーとして機能。省人化と品質向上に貢献する。
目標ポジショニング

横軸: 製造柔軟性・小型化効率
縦軸: 高周波特性・FOM