技術概要
本技術は、無段変速装置(CVT)におけるウエイトローラの革新的な改良により、応答性と軽量化のトレードオフを解決します。エンジン出力で回転するプーリーに設けられた通路を、中空円筒状のウエイトローラが遠心力で移動し変速比を調整しますが、本技術では全てのウエイトローラがリング状弾性体によって一体化されています。これにより、軽量化されたウエイトローラであっても、エンジンの回転数変化に均一かつ迅速に対応できるため、車両の加速性能と燃費効率を飛躍的に向上させる可能性を秘めています。
メカニズム
本技術の無段変速装置は、クランクシャフトに取り付けられた第1テンプレートと、それに嵌合し回転するプーリーがコアを成します。プーリー内部には、外周から中心へ深くなる通路が複数形成され、中空円筒状ウエイトローラが遠心力によりこの通路を移動します。特筆すべきは、これらのウエイトローラがリング状弾性体によってその中空内部を通して一体化されている点です。この一体化構造により、各ウエイトローラは同期して動作し、軽量化と同時にエンジンの回転数変化に対する応答性と変速の均一性を大幅に高める制御メカニズムを実現しています。
権利範囲
AI評価コメント
本特許は、複数回の拒絶理由通知を乗り越え、かつ専門代理人の関与により、極めて堅牢な権利として成立したSランク特許です。残存期間が14年と長く、先行技術文献も少ないため、市場における独占的な地位を長期にわたり確立できるポテンシャルを秘めています。技術の独自性と権利の安定性が高く評価されます。
| 比較項目 | 従来技術 | 本技術 |
|---|---|---|
| 応答性・加速性能 | ウエイトローラが個別動作する従来CVTでは、軽量化と応答性の両立が課題 | ◎ 軽量ウエイトローラと一体化構造で高応答性を実現 |
| 変速の均一性 | ウエイトローラ個々の挙動差により変速時にばらつきが生じる可能性 | ◎ リング状弾性体による一体化で、均一かつ滑らかな変速を実現 |
| 構造の簡素性 | 複雑な電子制御や追加部品が必要な場合がある | ○ 既存CVTの基本構造を活かし、ウエイトローラ部の改良で実現可能 |
| 軽量化ポテンシャル | 応答性確保のため、ウエイトローラを重くする必要がある場合がある | ◎ 軽量ウエイトローラでも高応答性を維持し、車両全体の軽量化に貢献 |
本技術を搭載したCVTが、従来比で燃費効率を平均5%向上させると仮定します。年間1万台の車両に導入した場合、各車両が年間1万km走行し、平均燃費15km/L、ガソリン単価170円/Lとすると、1台あたり年間約5,667円の燃費コスト削減が見込まれます。これにより、年間で約5,667万円の燃料費削減効果が期待できます。
審査タイムライン
横軸: 応答性・加速性能
縦軸: 燃費効率・軽量化