技術概要
本技術は、動的光散乱(DLS)測定において、液体試料中の粒子以外の汚染物質に起因するノイズを排除し、高精度な粒径および粒径分布測定を可能にする画期的な装置と方法を提供します。連続発振レーザ光を試料に照射し、その散乱光子の到達時間を高感度で検出し、得られた光子到達時間リストを情報処理装置で高度に解析します。特に、独自のノイズ判定部とノイズ除去部が、従来のDLSでは困難だった「1回の計測で正確な結果を得る」ことを実現し、研究開発や品質管理の現場における測定の信頼性と効率を劇的に向上させるポテンシャルを秘めています。
メカニズム
本技術は、光源からの連続発振レーザ光が液体試料に照射され、散乱光子を光子検出装置が捉え電気パルスを生成します。データ収集装置はこのパルスの到達時間を精緻にリスト化します。情報処理装置は、この光子到達時間リストを基に時間相関関数を演算し、その特性からノイズ成分の有無を判定します。ノイズが検出された場合、ノイズ除去部がリストから当該成分を排除し、ノイズフリーなデータで時間相関関数を再演算。最終的に粒径演算部が正確な粒径および粒径分布を算出します。この一連のアルゴリズム処理により、外部要因に左右されにくい安定した測定結果を提供します。
権利範囲
AI評価コメント
本特許は、残存期間が14.6年と長く、長期的な事業計画に基づいた独占的な市場展開が可能です。12項の請求項と審査過程での拒絶克服は、権利範囲の広さと安定性を示唆します。国立研究開発法人物質・材料研究機構による出願は、技術の信頼性と将来性に対する高い評価を裏付けており、Sランクにふさわしい非常に強力な知財資産であると言えます。
| 比較項目 | 従来技術 | 本技術 |
|---|---|---|
| ノイズ除去機能 | 手動による試料前処理、または複数回測定 | ◎自動アルゴリズムによる高精度除去 |
| 測定の信頼性 | 汚染物質の影響を受けやすい | ◎汚染物質の影響を排除し、安定した結果 |
| 測定効率 | 複数回測定や再測定が必要 | ◎1回の測定で正確な結果、時間短縮 |
| 操作の簡便さ | 熟練した技術と経験が必要 | ○自動処理による操作負荷軽減 |
本技術の導入により、従来の測定誤差による再測定や試料準備時間の削減が見込まれます。例えば、再測定率が平均20%減少し、1回あたりの測定時間が30分短縮されると仮定します。年間5,000回の測定を行う企業の場合、年間作業時間削減効果は5,000回 × (20% × 30分 + 30分) = 5,000回 × 36分 = 3,000時間となります。人件費を時給1万円とすると、年間3,000時間 × 1万円/時間 = 3,000万円の直接的なコスト削減が見込まれます。
審査タイムライン
横軸: 測定精度と信頼性
縦軸: 運用効率とコスト優位性