技術概要
本技術は、三次元映像表示装置において、従来の複雑な時分割光線再生制御を簡易化しつつ、高精細な3D映像表示を実現します。多視点映像を二次元映像表示手段で表示し、半画素ずらしによる高解像度化手段と、光軸シフトによる高密度化手段を組み合わせることで、視点映像の解像度と再生光線の密度を向上させます。さらに、多視点映像フレームに付加された制御信号に基づいてこれらを効率的に駆動する手段を備え、これにより精度良く時分割表示を行い、没入感の高い高精細な三次元映像を容易に提供できる点が最大の特長です。
メカニズム
本技術は、二次元映像表示手段で時間方向に視点位置をずらした多視点映像を表示します。高解像度化手段(第1偏光切替素子、複屈折素子)が半画素ずらしで解像度を高め、高密度化手段(第2偏光切替素子、結像手段、偏光回折素子)が光軸シフトで視点映像を増やし再生光線密度を向上させます。駆動手段は、多視点映像のフレームごとに付加された制御信号に基づき、fHzのフレーム周波数に対しf/4Hzで偏光切替を制御。これにより、解像度と密度を高めた視点映像が重畳結像され、高精細な三次元映像が拡散表示されます。
権利範囲
AI評価コメント
本特許は、残存期間14.6年と長く、出願人も日本放送協会、代理人も有力な弁理士法人であることから、非常に安定した基盤を持っています。また、9件の先行技術文献と対比された上で拒絶理由を克服し、特許査定を得ている点は、技術の新規性と進歩性が明確に認められた証拠です。事業戦略の中核を担うに足る高い価値を持つSランクの特許と評価できます。
| 比較項目 | 従来技術 | 本技術 |
|---|---|---|
| 裸眼3D表示の品質 | 従来型裸眼3Dディスプレイ(視点位置・解像度に制限) | ◎ |
| 制御の複雑さ | 既存3D表示システム(複雑な時分割制御) | ◎ |
| 没入感・リアリティ | 2Dディスプレイ(平面的な表示) | ◎ |
| 開発期間・コスト | 自社開発3D光学系(高コスト・高難易度) | ○ |
従来の高精細3D表示システム開発には、複雑な光学系と制御アルゴリズムの設計に約3年・年間1.5億円のエンジニア人件費(5名×600万円/年×50%開発工数)と試作費1億円が必要でした。本技術の導入により、この開発期間を1年に短縮し、複雑な制御設計が不要になるため、年間1.5億円のエンジニア費用と試作費1億円(2年間分)の合計2.5億円のコストを初年度で削減できる可能性があります。
審査タイムライン
横軸: 没入感・リアリティ
縦軸: 導入・運用コスト効率