技術概要
本技術は、圃場作業車両が自動走行する際の経路設定において、作業終了時に最外周を走行し、指定された出口から圃場外へスムーズに退出できる経路を生成する装置、方法、およびプログラムです。外周のティーチング走行で圃場形状を認識後、作業を行わない「非作業領域」を特定の行程に設定し、その始端または終端を出口と指定します。この条件に基づき、最後の作業経路が非作業領域となり、かつ指定出口へ直進できる経路を自動で計算することで、無駄な走行や手動介入を大幅に削減し、作業効率と安全性を向上させる画期的なソリューションとなります。
メカニズム
本技術の核となるのは、圃場の形状認識と最適経路計算アルゴリズムです。まず、圃場の外周を一度ティーチング走行することで、GPS/GNSSデータとIMU(慣性計測装置)を組み合わせた高精度測位により、圃場の正確な形状データを取得します。次に、ユーザーが外周の複数の行程から「非作業領域」を指定し、その領域の始端または終端を圃場からの「出口」として設定します。走行経路設定部は、この条件に基づき、作業走行経路を決定します。特に、最後の作業走行経路が指定された非作業領域となり、そこから出口へ直進できるような経路を動的に最適化する制御アルゴリズムが、スムーズな退出を実現します。
権利範囲
AI評価コメント
本特許は、残存期間15年という長期にわたり独占的な事業展開が可能な「Sランク」の優良特許です。5つの請求項は権利範囲を適切に保護し、有力な代理人の関与と、審査官から5件の先行技術文献が提示された上で早期に特許査定に至っている事実は、本技術の新規性・進歩性が明確に認められた強固な権利であることを示しています。これにより、導入企業は市場での確固たる競争優位性を確立できるでしょう。
| 比較項目 | 従来技術 | 本技術 |
|---|---|---|
| 退出経路の最適化 | 手動操作、または固定経路 | ◎指定出口への自動直進退出 |
| 圃場形状への適応性 | 単純形状に限定 | ◎複雑な圃場形状にも柔軟対応 |
| 無駄走行の削減 | 退出時の旋回・迂回が多い | ◎最外周走行後の直進退出で最小化 |
| オペレーターの操作負担 | 退出時の手動介入が必要 | ◎自動化により負担大幅軽減 |
本技術の導入により、圃場作業車両の無駄な走行距離が平均10%削減されると仮定した場合、年間燃料費500万円の圃場であれば年間50万円の削減が見込まれます。また、退出作業時間5%短縮により、オペレーターの人件費(年間1,200万円)から年間60万円の削減が試算されます。これらを合算した直接コスト削減効果は年間110万円。さらに、作業効率向上による機械稼働率向上や機会損失低減を考慮すると、年間200万円以上の経済効果が期待できる可能性があります。
審査タイムライン
横軸: 運用柔軟性
縦軸: 作業効率性