技術概要
本技術は、安価な端末を用いた効率的かつ信頼性の高い情報伝送システムを提供します。低コスト端末で発生しやすい時刻ずれ(クロックドリフト)を、基地局側が過去の受信履歴に基づいて高精度に推定。この推定結果を用いて、受信したパケットの正確な時間スロットインデックスを検出し、さらにパケットから復調したデータと、時間スロットインデックスから復元した別のデータを結合することで、送信データを高精度に復元します。これにより、高価な同期装置なしに、多くのIoTデバイスからのデータを堅牢に収集・処理することが可能となります。
メカニズム
本技術の核は、基地局のクロックドリフト推定部(313)にあります。この推定部は、過去の受信時刻と、その時点での端末と基地局間の時刻ずれ(過去クロックドリフト)を学習。この情報に基づき、最新のパケット受信時刻における最新クロックドリフトを高精度に推定します。次に、送信インデックス検出部(314)が、この最新クロックドリフトと最新受信時刻から、パケットが送信された時間スロットインデックスを正確に検出。最後に、情報結合部(315)が、検出された時間スロットインデックスから復元した第1データと、パケットを直接復調して得られた第2データを結合することで、元の送信データを極めて高い信頼性で復元します。
権利範囲
AI評価コメント
本特許は、残存期間が15年と長く、2041年まで長期的な事業基盤の構築が可能です。11項の請求項と有力な代理人の関与により、広範で堅牢な権利範囲を有しています。審査過程で5件の先行技術文献が提示されたものの、これを乗り越え、拒絶理由通知なしで特許査定に至ったことは、本技術の新規性・進歩性が極めて高かったことを示唆します。市場競争において圧倒的な優位性を確保できる、極めて優れたSランク特許です。
| 比較項目 | 従来技術 | 本技術 |
|---|---|---|
| 端末コスト | 高精度同期モジュール必須で高コスト | 汎用安価端末で利用可能◎ |
| 伝送効率 | 時刻ずれによりデータ欠損・再送発生 | クロックドリフト補正で高効率伝送◎ |
| データ復元信頼性 | 単一復調でエラーリスクあり | 複数データ結合で高信頼性復元◎ |
| 導入の容易性 | 大規模なハードウェア改修が必要 | 基地局ソフトウェア更新で対応可能◎ |
| 適用範囲 | 高精度同期が必要な限定分野 | 大規模IoT/M2M全般に適用可◎ |
本技術を導入した場合、従来必要だった高精度な時刻同期モジュールが不要となり、安価な汎用IoT端末の利用が可能となります。例えば、1万台のIoT端末を展開する企業において、端末1台あたりのモジュールコストが年間2,000円削減されると仮定すると、年間2,000万円の直接的なコスト削減が見込まれます。さらに、伝送効率の改善による通信量の最適化で年間500万円の運用コスト削減効果を合わせ、合計年間2,500万円の経済効果が期待されます。
審査タイムライン
横軸: 費用対効果
縦軸: データ伝送信頼性