技術概要
本技術は、回転する円盤状またはリング状の磁気作業物質と、これに磁場を印加する部分を磁性流体で熱的に接合し、運動エネルギーを温度差エネルギーへ高効率に変換する素子です。磁場による発熱量を永久磁石部分に誘導し高温部とし、冷間部分も流体で低温出力端子に接続することで低温部を生成します。素子内部で磁気作業物質を熱的に直列接続することで温度差幅を拡大し、さらにエネルギー変換素子を積層し熱交換器を設置することで、低騒音・低振動で複数温度領域の同時管理を可能にする画期的な温度調節装置を実現します。
メカニズム
本技術は、回転または往復運動する磁気作業物質と、永久磁石を含む磁場印加部との間に磁性流体を充填します。磁場印加により磁気作業物質が発熱した熱量は磁性流体を介して磁場印加部に熱伝導され、高温側の熱出力として利用されます。同時に、磁気作業物質の低温状態部分は別の磁性流体により低温出力端子に接続されます。さらに、2種の温度領域を有する磁気作業物質を直列接続し、運転中に同一印加磁場中に配置することで、高温と低温の温度差を効率的に拡大します。複数のエネルギー変換素子を積層し、各積層部分に熱交換器を設置することで、単一システムで複数の温度領域を同時に管理できます。
権利範囲
AI評価コメント
本特許は、残存期間が15.2年と長く、長期的な事業計画の基盤となり得ます。請求項が6項と適切な範囲で、先行技術文献8件と多くの技術を比較検討された上で特許性を認められており、権利の安定性が高いです。さらに、一度の拒絶理由通知を克服し特許査定を得ていることから、堅牢な権利として評価できます。
| 比較項目 | 従来技術 | 本技術 |
|---|---|---|
| 騒音・振動 | コンプレッサー式: 高 / ペルチェ素子: 低 / 磁気冷凍AMR(弁開閉型): 中 | ◎ゼロ |
| 複数温度領域制御 | コンプレッサー式: 複雑 / ペルチェ素子: 限定的 / 磁気冷凍AMR(弁開閉型): 困難 | ◎容易 |
| エネルギー変換効率 | コンプレッサー式: 中 / ペルチェ素子: 低 / 磁気冷凍AMR(弁開閉型): 高 | ◎高 |
| 構造の複雑さ | コンプレッサー式: 高 / ペルチェ素子: 低 / 磁気冷凍AMR(弁開閉型): 高 | ◎低 |
| 環境負荷 (冷媒) | コンプレッサー式: フロンリスクあり / ペルチェ素子: なし / 磁気冷凍AMR(弁開閉型): なし | ◎なし |
データセンターの冷却システムに導入した場合を想定します。既存のコンプレッサー式冷却装置の年間消費電力コストを5億円、メンテナンスコストを2,000万円と仮定。本技術の導入により、消費電力を20%削減(1億円)、メンテナンス頻度を半減(1,000万円)できると試算。これにより、年間合計で1.1億円(1億円+1,000万円)の運用コスト削減効果が見込まれます。
審査タイムライン
横軸: エネルギー変換効率
縦軸: 静音性・精密制御性