技術概要
本技術は、ピン部材とナット部材の独自の組み合わせにより、1回転未満という極めて少ない回転で確実な締結(ロック)を完了させる革新的な締結具です。ロック用軸部に設けられた突起がナット部材の回転許容内周面に接触し、弾性または塑性変形を伴いながら凹部に嵌合する原理を採用しています。このメカニズムにより、作業負担を大幅に軽減すると同時に、締結完了を作業トルクの変化や音で明確に確認できるため、作業品質の向上と安全性の確保に大きく貢献します。建設・製造現場の生産性向上と省人化ニーズに応える画期的なソリューションです。
メカニズム
本技術の核となるのは、ピン部材のロック用軸部に設けられた一対の突起と、ナット部材のロック用孔部に形成された回転許容内周面および突起嵌合用凹部の相互作用です。ピン部材をナット部材に挿入し、一回転未満(試作検証済みの90度回転)で回転させると、突起が内周面に接触し、材料の弾性変形、塑性変形、または削れなどの特性を利用してスムーズに凹部に嵌合しロックします。この嵌合時に作業トルクが変化するため、締結完了を目視で確認可能です。樹脂材では、弾性特性を活かした繰り返し利用が可能であり、「カチッ」という音で完了を聴覚的に確認できる機能も備えています。
権利範囲
AI評価コメント
本特許は、残存期間が16年と長く、2042年まで長期的な事業基盤を構築できる優良なSランク特許です。審査官が提示した先行技術文献が1件のみと極めて少なく、高い独自性を有しています。また、有力な代理人のもと、拒絶理由を克服して特許査定に至っており、権利の安定性と強固さが客観的に証明されています。
| 比較項目 | 従来技術 | 本技術 |
|---|---|---|
| 締結完了までの回転数 | 複数回転(数回転〜数十回転) | ◎(1回転未満、90度試作検証済) |
| 締結完了確認 | 目視確認のみ、トルクレンチ必須 | ◎(トルク変化、音で確実確認) |
| 作業負担 | 高負荷、反復作業による疲労 | ◎(低負荷、短時間で完了) |
| 材料汎用性 | 特定の材料に依存 | ○(鋼材、樹脂材等に対応) |
本技術を導入した場合、従来のボルト・ナット締結作業に比べ、1箇所あたりの作業時間を約40秒短縮できると試算されます。例えば、1日200箇所の締結作業を行うラインが年間250日稼働する場合、年間約555時間の作業時間削減効果が見込まれます。これに作業員の時給(例: 5,000円/時、人件費と間接費含む)を乗じると、1ラインあたり年間約277.5万円のコスト削減が可能です。複数のラインや現場に展開することで、年間1,300万円を超えるコスト削減が期待できるでしょう。
審査タイムライン
横軸: 導入効率
縦軸: 締結信頼性