休眠特許

パテントプールについて

パテントプールとは

パテントプール(英: patent pool、特許プール)とは、特許のクロスライセンス契約に合意した2つ以上の企業によるコンソーシアムです。
お互い持ち寄った特許を使用し合うことで、特許権者の時間と金を節約すると同時に、そのリスクをやわらげることができます。

例えば、ある種の技術が規格などにより標準化される場合、多数の特許が存在するケースが多いです。
複雑に関連した特許群においては、その発明を実用化するのにパテントプールが唯一の妥当な方法になるといわれています。
パテントプールを利用することで、1つの窓口で一括してライセンス契約でき、比較的安価に、スムーズにライセンスを受けることができます。

ですが、パテントプールは、使い方によっては独占活動となるので、その形成や運用については独占禁止法で規制されることがあります。
合理的な理由がないのに、特定の特許権者のライセンス料を極端に高く設定するようなことは独占禁止法で認められていません。

運営はいかに中立性を担保するかが重要で、特許権者・実施者間あるいは、特許権者間での利害に複雑な調整が必要となります。
広範かつ健全なパテントプールの実現が望まれ、1つのメンバーがグループ全体の利害を破壊してしまう危険性も孕んでいます。

パテントプールの実例

MPEG-2、RFID、無線LAN、W-CDMA、LTE、モバイルWiMAXなどの規格標準化でパテントプールが用いられています。

特に、MPEG-2は、契約者数が非常に多いパテントプールの代表例で、25社が保有する特許について約1500社へ特許利用のライセンス契約を結んでいます。